設備総合効率(OEE)は、製造時間の中で実際に生産的な時間の割合を特定することで、製造の生産性を測定するための基準です。OEEスコアが100%の場合、良品のみが生産され(100%の品質)、できるだけ速く生産され(100%のパフォーマンス)、停止時間がないことを意味します(100%の可用性)。
OEE値を計算するには、まず可用性(A)、パフォーマンス(P)、品質(Q)の3つの要素をそれぞれ計算する必要があります。OEE 値は次のように計算されます:
IFS Cloudにおいて、設備総合効率(OEE)は、ワークセンターのカレンダーに基づいて1営業日分のワークセンターリソースに対して計算されます。具体的には、同じ取引日である製造オーダーと生産スケジュール報告から登録されたすべての時間および数量トランザクションがOEEの計算に考慮されます。
可用性(アベイラビリティ)とは、機械が生産のために計画されている時間のうち、可用性損失として分類されるダウンタイムの原因で停止した時間や、段取を報告している時間を指します。この値は次のように計算されます:
計画生産時間 は以下のように計算されます:
実実際の生産時間は、計算を依頼した際に選択したオプションに応じて異なる方法で計算されます。
オプションA:
オプションB:
パフォーマンスは、実際の生産活動イベント時間中に機械が理想的に生産できた量と比較して、実際に機械が生産した量を表します。これは、実際の量を生産するのに理想的にかかるはずだった時間と、実際にかかった時間との相対的な値として表現することもできます。この値は次のように計算されます:
最適生産時間は次のように計算されます:
注記:作業の稼働係数を理想的なサイクルタイムに合わせて設定すると、作業に対して定義された 効率 の値を100%未満に調整し、より遅い現実的なサイクルタイムで計画することができます。
品質は、生産された総量に対する生産された良品の比率を表します。この値は次のように計算されます:
良品数量は次のように計算されます:
総合設備効率(TEEP)は、設備総合効率(OEE)に密接に関連する指標であり、総カレンダー時間に対するパフォーマンスを測定します。一方、OEEは計画された生産時間のみを考慮します。
TEEP は次のように計算されます:
稼働率は次のように計算されます: