インストール済ベース管理は、効率的で効果的なサービス管理と顧客要求の処理を容易にするために、顧客サイトにインストールされたオブジェクト(施設/設備)や顧客が使用するオブジェクト(施設/設備)の仮想表現です。連オブジェクト(施設/設備)ファミリ、オブジェクト(施設/設備)サブファミリ、およびモデルは、サービスオブジェクト(サービス施設/設備)のサービス関情報を管理するためにインストールベースで維持されます。
モデルは通常、カタログやパンフレットに記載されているものを表現したもので、顧客が「知っている」もの、つまり顧客がインストールしたモデルを説明します。モデルには、モデルがシリアル化されているかどうか、標準保証、既定値のメーター/パラメータ情報、スペアパーツ、スキルなどの技術的な詳細が含まれています。モデルはサービスオブジェクト(サービス施設/設備)を作成するためのテンプレートとして機能し、モデルレコードで定義された情報は、関連付けられているすべてのサービスオブジェクト(サービス施設/設備)にコピーされます。
インストールベースでは、品目は、顧客に販売されるか、サービスや修理中に使用される項目を識別するために使用されます。品目は、在庫の最小単位であり、1つの項目、サブ組立、または組立になります。品目番号は、主に内部番号として使用されるか、製造品目番号を反映します。システム内で既に作成された品目を使用し、モデルに接続することが可能となります。
サービス部品表 (SBOM) は、製品のサービス可能なすべての構成品目のリストです。製造や組立に主に使用される従来の BOM とは異なり、サービス BOM はアフターサービスやサポートに必要な部品、構成品目、資材に重点を置いています。SBOM はモデル用に定義され、SBOM にはモデルが含まれます。これらのモデルは、SBOM グループを使用してグループ化できます。SBOM 内のモデルで定義されたスペアは SBOM に含まれます。
サービスオブジェクト(サービス施設/設備)には、顧客の場所にインストールされ、サービスプロバイダーが保守サービス契約や保証に基づいてサービスおよび/またはカバーする内容に関する詳細情報が含まれます。サービスオブジェクト(サービス施設/設備)には、通常、顧客が認識するモデル ID を含めることができます。サービスオブジェクト(サービス施設/設備)は、在庫と販売および/または返品の追跡を可能にするために、シリアル(設備)情報レコードにリンクされることがあります。サービスオブジェクト(サービス施設/設備)は、品目とモデルの両方に関連付けることができます。
サービスオブジェクト(サービス施設/設備)が品目に接続され、品目にモデルが接続されている場合は、モデルが自動的にオブジェクト(サービス施設/設備)に接続されます。
SBOM を持つモデルを使用してサービスオブジェクトを作成すると、SBOM に従ってオブジェクト構成が自動的に生成されます。
モデルに接続されたサービスオブジェクト(サービス施設/設備)は、モデルからサービス関連の情報を継承します。
サービスオブジェクト(サービス施設 / 設備)とそれらで実行されるサービスのサービス関連情報を継承、反映、推奨するために、オブジェクト ファミリ施設 / 設備ファミリ / オブジェクト サブファミリ(施設 / 設備サブファミリ)、モデル、およびサービスオブジェクト(サービス施設 / 設備)を通じて階層が維持されます。ただし、継承はサービスオブジェクト(サービス施設 / 設備)に接続されたモデルがある場合にのみ行われます。
例:「証明書 A」が「オブジェクト ファミリ B(施設 / 設備ファミリ B)」から継承され、「モデル C」と「モデル D」が「オブジェクト ファミリ B(施設 / 設備ファミリ B)」に接続されているとします。したがって、「証明書 A」は「モデル C」と「モデル D」の両方に継承されます。さらに、「モデル C」および「モデル D」に接続されているすべてのサービスオブジェクト(サービス施設/設備)にも継承されます。
継承した項目を除外する:階層の任意のレベルに表示される継承された項目は、「除外」としてマークできます。除外されると、その項目は、除外された親から継承したすべての場所の階層から除外されます。
例:「証明書 A」が「オブジェクト ファミリ B(施設 / 設備ファミリ B)」から継承され、「モデル C」と「モデル D」が「オブジェクト ファミリ B(施設 / 設備ファミリ B)」に接続されているとします。ユーザーが「モデル C」で「証明書 A」を除外すると、モデル C とそれに接続されているサービスオブジェクトは「証明書」を「除外」と見なしますが、「モデル D」とそれに接続されているサービスオブジェクトは「証明書 A」のアクティブな継承を保持し続けます。
除外項目を含める:項目が継承されたが除外されている場合、「含む」アクションを使用して除外を取り消すことができます。ただし、除外が実行された階層レベルからのみ、包含が可能になります。
例:「証明書 A」が「オブジェクト ファミリ B(施設 / 設備ファミリ B)」から「モデル C」に継承済で、サービスオブジェクトが「モデル C」に接続され、「モデル C」から除外されているとします。この状況では、ユーザーは「モデル C」の下にあるサービスオブジェクト(サービス施設/設備)から証明書を再度含めることはできません。組み込みが許可される唯一の場所は「モデル C」です。
以下のテーブルは、異なるサービス属性を階層の異なるレベルに継承する際に従うガイドラインを示しています。
サービス属性 | 出元オブジェクト(施設 / 設備)ファミリ / サブファミリからモデルへ | モデルからオブジェクト(施設 / 設備)へ |
スキル(スキル、証明書、能力) | 継承済 | 継承済 |
定期パッケージ | 適用外 | 適用外 |
スペアパーツ | 適用外 | 継承済 |
テストポイントとパラメータ | 適用外 | インスタンス化 |
保証 | 適用外 | インスタンス化 |