ドキュメントオブジェクト接続既定値

IFS でドキュメントを別のビジネスオブジェクトに接続するときは、システムが接続を処理する方法を制御する属性値を入力します。たとえば、接続されたビジネス オブジェクト間で新しいドキュメントリビジョンを移動する方法を制御するために使用されるリビジョンを更新フィールドや、接続がロックされているかどうかを制御する接続ステータスフィールドがあります。

これらの属性には、すべてのドキュメントに対して一元的に設定された既定値、またはドキュメントクラスごとに設定された既定値を指定できます。ユーザーがドキュメントをオブジェクトに接続すると、これらの既定値が自動的に適用されます。

ただし、異なるタイプのビジネス オブジェクトや、特定のドキュメントクラスと特定のタイプのビジネス オブジェクトの組み合わせに異なる既定値を設定するには、ドキュメントオブジェクト接続既定値を使用する必要があります。ビジネスオブジェクトのキーに基づいて既定値を制御することも可能です。

条件フィールドと属性フィールド

ドキュメントオブジェクト接続既定値画面は、いくつかのフィールドで構成されています。コンフィギュレータ番号優先度以外のすべてのフィールドは、表示詳細モードに設定されている場合に添付/ドキュメントの下、または[ドキュメントリビジョン/オブジェクト] タブの下に表示されるように、ドキュメント オブジェクト接続自体のフィールドに対して多かれ少なかれマップされます。

条件フィールド

このページの機能を説明するために、フィールドは大まかに「条件フィールド」と「属性フィールド」の2つに分類できます。条件フィールドは、ドキュメントをオブジェクトに接続するときにユーザーが入力する実際の属性と照合するために使用される式を定義するフィールドです。条件フィールドについては次のとおりです。

各条件フィールドには式が含まれます。式には、英数字、空白文字、区切り文字を含む固定値を含められます。また、標準 SQL のワイルドカード (% と _) を追加したり、両者を組み合わせることも可能です。セミコロン (;) で区切られた複数の式も含められます。

注釈:条件フィールドには値が必要です。設定しない場合は、システムがフィールドにワイルドカード % を設定します。

属性フィールド

属性フィールドには、ドキュメントとビジネスオブジェクト間の接続時に設定すべき実際の既定値が保持されます。空の場合、その構成から既定値は設定されません。値がある場合は、その値が使用されます。属性フィールドについては次のとおりです。

属性フィールドについてはここでは説明されていません。これらのフィールドの使用方法を確認するには、 IFS Cloud の「これは何ですか?」機能を使用します。

属性フィールトは必要に応じて空欄のままにもできます。空の場合、既定値は、一元的に定義された通常のドキュメントの既定値 (すべてのドキュメント クラスに対して) またはドキュメントクラスごとに定義された規定値から取得されます。詳細については、 ドキュメント既定値についてをご参照ください。

上記の 2 つのカテゴリのフィールドとは別に、 コンフィギュレータ番号フィールドと 優先度フィールドがあります。前者は、特定のルールを参照するために使用できる単なる識別子/番号です。後者については以下で説明します。

コンフィギュレータ間の優先度

定義されたルールが特定のドキュメント オブジェクト接続に一致するかどうかを試す場合、計算された優先度に従ってルールが試行されます。最も優先度の高いルールは、より優先度の低いルールよりも先にテスト/適用されます。

ルールの優先度は、より具体的であるほど高く、より一般的であるほど低くなります。

ワイルドカードを含むルール内の各条件フィールドは、より一般的になり、優先順位は低くなります。フィールド値 (例えば PUMPなど) はより具体的です。文字または数字をワイルドカードと組み合わせたフィールドは、文字と数字のみのフィールドよりも具体的ではありませんが、ワイルドカードのみのフィールドよりも具体的です。複数の式を含むフィールドは、式が 1 つだけのフィールドよりも優先順位が低くなります。

システムが認識するルール間の優先順位が同じ場合、または期待通りの優先順位でない場合、オプションの優先度フィールドを使用して優先順位に影響を与えて変更できます。システムが予想とは異なるルールを使用する場合は、優先順位を高くしたいルールの優先度フィールドに値を設定します。値が低いほど、ルールの優先度が高くなります。

ビジネスオブジェクトタイプに基づく

ドキュメントクラス 100 リビジョンを更新属性に既定値「固定」を設定する場合は、そのクラスの既定値の下に設定できます。ただし、このクラスのドキュメントがビジネスオブジェクト WorkOrder に接続されているときに既定値を変更する場合は、ここで定義する必要があります。方法は次の通りです:

3 つのドキュメント クラスに基づく

もしルールが 3 つの異なるドキュメントクラス、200400500 に一致する場合は、次のようにルールを定義できます。

2 つの範囲のドキュメント クラスに基づく

もし、クラス名が DRAW または ADM で始まるすべてのドキュメントクラスにルールを適用する場合は、以下のように設定できます。類似した名前を持つクラスが多数あり、クラスごとに 1 つのルールを定義しない場合に便利です。

ビジネスオブジェクトのキーに基づく

また、ビジネスオブジェクトのキー値の 1 つに応じて異なる既定値を設定することも可能です。次の例では、特定のサイトの機能オブジェクトに対して特別なルールを定義しています。

上記のルールでは、任意のクラスのドキュメントとサイト 20 上の機能オブジェクト間の接続に対して、リビジョンを更新を「最新リリース」に、参照カテゴリを「Q 」に設定します。

異なるルールの異なる優先順位の例

以下は、特定のドキュメントとオブジェクトの接続にすべて一致するルールのリストです。ただし、一部のルールは他のルールよりも具体的であり、システムがルールを選択するときにそのルールの優先順位が高くなります。

上記のルールを考慮すると、ルール 3 は最も一般的なルールであるため、優先順位は最も低くなります。ルール 4 は、 LU名に固定値が設定されていてより具体的であるため、ルール 3 よりも優先順位が高くなります。ルール 5 は条件フィールドでとても具体的であるため優先度が最も高く、他のルールよりも先に試行されます。

上記のルールでは、以下の最初の 3 つのフィールドで特定のドキュメント オブジェクト接続に使用されるさまざまな値が指定されているため、右端のフィールドの構成が選択されます。